オレ、うちはサスケが日向ヒナタについて知っていることはとても少ない 暗部に入る前に知っていたこと 日向家の落ちこぼれの同級生ということくらいだ そして暗部に入ったあと、知ったことといえば、あいつ…イタチと何か因縁があったということと、 晴雨という名前の暗部名だということくらいだ 暗部にはもう一人いて、それがあのオバカトリオの一人だったことにも驚いた 奈良シカマル・・・いつも文句ばかりのやる気なし男・・・別名グチタレオバカ だいたい人の顔みて 「おい、ヒナタ、マジでつれてきたのかよ・・・めんどくせーことになりそー」とのたまってくれた 「賽だよ。さいころの賽」 日向が奈良の暗部名と思われるものをそっけなく説明してくれる 「で、こいつの名前、どーすんだ?」 「そーね・・・夜鷹ってのは? 夜の鷹 どうかな?」 日向がそのグレーの瞳をオレに向ける 「それでいい」 その瞳から目をそらしてそっけなく答える 夜の鷹というのは、とてもカッコいい でも、気に入ったなんて手放しで喜ぶのはオレらしくない 「そう、決まりだね」 日向はそういってクスリと笑った その笑顔をみて、自分が今まで復讐にしか目を向けていなかったということを痛感した ・・・けど、だからといってそう思っただけで、別にだからどうしたということはない。うん。 というできごとが昨日起こったわけで オレはというと、今日は妙に朝から日向の姿を意識的でも無意識でも探してしまう それは別にあくまでも同じ暗部で働く仲間のことをもう少し知っておくべきだ ということからくる行動だ・・・と思う 休み時間のたびに、日向は廊下をとことこ歩き、あるところでぴたっと足を止める この間、アカデミーで行われた運動会の写真の焼きまわし予約をとっている掲示板の前 休み時間のたびにそこで足をとめ、そこに紐でくくりつけられているチビた鉛筆を手にして、 そしてため息と共にあきらめた様に鉛筆を放す 第一弾の予約は終了し、もう写真は各自の手元にあるから、その追加販売の掲示板を 訪れるものは少ない 休み時間のたびに日向はその前で真っ赤になって写真をみたり、首をぶんぶん振ったり、 こくこくうなずいたり、鉛筆をもったりしていた 放課後、ほとんどの生徒が帰った時間、掲示板の前に立つ 日向が立っていた位置・・・ マジかよ・・・ ぼんっと顔が赤くなる おもわず、顔を手で押さえてしまう そこにあったのは、オレが二人三脚でゴールしている瞬間の写真 写真の下には、←わたしのvvvいの とか ×100希望(サクラ) とかアカデミーのいつもオレのこと キャーキャー騒いでいる奴らの名前が書いてあり、おそらく第一弾予約だったのだろう、 二本線で消されていた 夕日のせいかわからないがやけに顔が熱く感じる そういえば・・・自分は写真なんて買ってなかったな・・・ 周りに誰もいないことに確認してその写真をぬきとって、代わりに一枚分の代金を挟み込んだ 「サスケ君、遅いよ」 「おせーんだよ、新入り」 修行場所として指定された場所へいったとたん、二人の声 「悪い」 「別にわたしはいいけど」 日向が意地悪に笑う 人を叩きのめす意地悪で傲慢な笑み 強さを持つものだけに許される笑みだ こいつを手に入れたら自分が強いときっと確信できるはず 「おい、日向」 日向に慌てて声をかける 「なに?」 「これ・・・やるよ」 さっきの写真を日向に差し出した なんか知らないが妙に頬が熱く感じる クールに決めたいのに照れくさくて情けない 「ほっ本当に・・・ホントにいいの???」 日向の頬がピンクに染まって、本当に嬉しそうにオレに聞く 「ああ・・・」 「サスケ君、ありがとうvvv」 きゅっとその写真を胸に引き寄せて笑う それはもうとろけるような笑顔で 甘い甘い笑顔で その甘さにしびれてしまう これはきっと毒入りのキャンディだ・・・ 「すごい・・・嬉しい・・・あっ、ハサミある?」 「えっ? いや、もってないけど」 「じゃあこれでvvv」 次の瞬間、写真が宙を舞った 銀の光が宙を走る 「はい、サスケ君、こっちはいらないからvvv」 手の上におかれた写真はオレの写ってる部分!?!?!? 「えっ!? おいっ!?!?!?」 「すっごい嬉しーvvv ナルトくんの写真vvv みてみてーシカマル君vvv」 ナルトの写真を手にくるくると回る日向 そこには夢か幻か、はたまた幻影かピンクの霧がたちこめている 「あーはいはい」 奈良が首をもみながらめんどくさそうに答える ナルト!? 写真をもう一度、よく思い出す 二人三脚・・・オレとペアを組んだのは・・・ドベのナルトだ・・・ あっけにとられて、大喜びの日向に視線を移す 「おい・・・奈良・・・もしかして、日向が好きな奴って」 「ナルトだよ。有名じゃねぇーか・・・あんだけこそこそと露骨にみてりゃー って、 変だけど・・・あ”−−−これしかあてはまらねー・・・ つーか、もしかして、サスケ、知らなかったのか?」 心底、呆れた声と顔 天才、うちはサスケ・・・夕暮れの中、自分の世界の狭さを知った |
空空汐さま いつも同盟の管理、ありがとうございます。 スレ部屋なのにギャグが大暴走しておりますが、こんなのもありでしょうか(汗)? サスケ君には一日6回くらい心の中で謝っております… 以上、駄文でございますが、もし許されるならスレヒナ同盟の展示室においてやってください。 今後ともスレヒナ同盟応援しておりますので、どうぞお体にお気をつけてお過ごしください 『熱い海』☆熱海 |